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【書評】「よそ者リーダー」の教科書

 著者は伊勢丹のバイヤー職から経営再建中の福助に招聘され、あの藤巻兄弟の弟の藤巻幸夫氏の後任として社長を10年努めた人物。その後複数の企業の経営に関わり、そのノウハウを込めた本になります。

 内容は

  • 外部から組織を任されるリーダーはどのようにチームを動かすか
  • 意思決定の責任を自らが負うことの意義
  • よそ者リーダーがハマるポイントとして「功を焦らないように」

など、経験則だが普遍的・実践的な内容が書かれており、外部から招聘された社長が短期間で成果を上げるためのポイントを押さえた良書と言えると思います。

 ただ、「銀行との付き合い方」「コンサルの導入」など比較的社長目線で書かれた項目が多く、タイトルにある「リーダー」が該当する内容は感覚的には半分くらいです。部長・課長が担当組織を変わるくらいでは本書の半分くらいしか役には立たないでしょう。一方で、ある日突然の辞令で「よそ者経営者」とならざるを得ない方にとっては非常に参考になるだろうと思います。